2013年2月23日、カーチャーターを利用してウブド探訪に出かけました。リゾートホテルの多い南部エリアからは少し離れているため、なかなか出かけにくい面もあるウブド。ですが、バリ島ならではのスピリチュアルな雰囲気を感じながらのヨガレッスンや、自然の中の文化体験をするには外せないスポットです。今回はウブドのカユンレストランにて、バリ伝統料理のクッキングスクールに参加してきました!
カユンレストランへ出発
クタからカーチャーターで出発!渋滞に巻き込まれながら、ようやく到着したモンキーフォレスト前のウブドラウンジ。
そこから、カユンレストランの無料送迎でレストランへと行きました。
カユンレストラン入口
モンキーフォレストからカユンレストランまで約15分〜!大きな文字でKayun Restaurantと書いてある看板が目印です。
駐車場から進んで左側には、レストランと併設された小さなアートギャラリーがあります。ウブドと言えば舞踊だけではなく、絵画でも有名です。職人さん達が心を込めて作った木彫り・絵画が展示されています。こちらのアートギャラリーでは、大きな木彫りを中心に展示されているのが特徴です。
≪カユンギャラリーのコンセプト≫ カユンとは、バリ語で「こころ」や「フィーリング」を意味する言葉です。カユンリゾートの手前で真っ先にゲストを迎えるギャラリーには、ぬくもりある木の作品が展示されています。コンセプトは“heart-touching wood”。ウブドに古くから伝わるウッド・カーヴィングの技によって、新たな命を吹き込まれた彫刻群に触れてみましょう。木との触れ合いによって人の心が優しく、豊かになるようにとの願いが込められています。 |
さぁ!渋滞でロスした時間を取り戻そうと急ぎ~急ぎで、レストランへ入りました!
レストラン
入り口は藁の門。建物も古き良き時代のバリ島と言う感じがします。
入り口ではニッコリと笑顔いっぱいのスタッフが迎えてくれました。
≪カユンレストランのコンセプト≫ バリ伝統の食文化に触れることで、ゲストに精神的な幸福をも味わってもらいたいというカユンレストラン。そのコンセプトは、“heart-touching life”です。古くからウブドに暮らす人々の台所は、豊富な食材や自然のハーブ、スパイスに彩られていました。食事をすることが、そのまま自然の薬効を取り入れて病を癒すことに繋がっていたのです。 またバリの人々にとって、料理をし、それを食べることは神様への信仰の一部という役割も担っています。人々は料理を食べる前に、神様へのお供え物としてそれを捧げるのです。料理と食事を通じて得ることの出来る、身体と心を満たす満足感。ウブドだからこそ叶う、食べ物をめぐるスピリチュアルな体験を味わってみてください。 |
中に入れば庭園のように草木が生き生きとしています。屋外はガセボ席が3つ、屋内席もオープンエアで風通しが良く、広々としています。最大70名のお客様が入れることも特徴です。スタッフも日本語を勉強中なので接客にも期待!
トイレは、ジャングルの中にぽつんとあるようなトイレ!ターザンが中から出て来そうです(笑)男女兼用で洋式トイレが2つ。トイレットペーパー、ゴミ箱もあり清潔感あります。トイレの中に手を洗う所がありますが、外にも手洗い場があります。こちらのトイレはドアにもこだわりがあって鍵が横棒になっています。面白いですよね〜。
トラディッショナルクッキングスクール Rp.400,000
今回私達がお料理を作るキッチンはと言うと・・・大昔の日本のような台所です!
レストランの隣にあります。オープンエアですが、屋根が付いてるので雨が降っても大丈夫です!
釜戸を使用し、電気やガスを使わない、とてもエコなキッチンです!!土器の鍋や石臼、調理器具はとても重たいのが特徴です。包丁も時代を感じます。
目の前には池もあり、料理を作りながら池の中の鯉を見たり、木々を見たり自然を楽しめます。
さぁ〜!ここからクッキングクラスのスタートです!
コマンさん(36)
今回バリニーズクッキングを教えて下さるお料理の先生。
カユンレストランに2年勤める、笑顔の素敵なイブ(お母さん)です!
レストランで料理を作る事もあれば、クッキングクラスの先生もしている忙しいイブです!!
ウェルカムドリンク
ウェルカムドリンクは、ムナコさんが「もう一杯飲みたい!」とう程美味しいジンジャートニック。ナチュラルハニー、ジンジャー、ライム、オレンジの粒が入ってさっぱりした味です。
カユンレストランでは・・・行くともらえちゃう!オリジナルポストカードもあります。これでお手紙もらったら嬉しいですよね。
身支度スタート!!
スタッフに緑色のエプロンを着せてもらい、帽子を被り挑みます!
エプロン姿に大変身した、ユーコングとムナコさん。
カメラマンマルッチのおっしゃる通り・・・「嫁入り前の修行」と言う感じです(笑)
食材・調味料
初めにバリ料理には欠かせないソースに使用する食材・調味料をご紹介します。
ココナッツ、ニンニク、チリ、レモングラス、ターメリック、赤タマネギ、生姜、、ルンクアス、バリニーズジンジャー。
ルンクアスは一見生姜のように見えますが、日本語ではナンキョウと言います。葉がゲットウの葉と似ているのも特徴です。
バリニーズジンジャーは日本の生姜より小さく、味は生姜と同じです。
Bumbu Bali(ブンブバリソース)
上記のスパイスをすべて使って出来上がるのが、左のブンブ・バリソース。
バリ料理には必ずと言う程入っている、味のキモとなる調味料です。
ムナコのつまみぐい
コマン先生に、「辛いから気をつけて!」と言われながら舐めてみたブンブバリソース。一年のバリ生活ですっかり舌が辛味に慣れているからか、「辛い」よりも「美味しい!」という感想が先立ちました。
真っ赤な唐辛子や3種類ものジンジャー、ニンニク、ターメリックなどが入ったブンブバリソースは薬効の塊のような調味料ですね。
中でも 唐辛子の脂肪燃焼効果やジンジャーの冷え改善効果はダイエッターにも注目されているポイント。手軽に薬膳を取り入れられるブンブバリソースでデトックス♪しかも美味しくて、何にでも応用可という優れもの。ぜひ作り方を覚えて帰りたいところです!
Garam(ガラム) ☆左側 スノーソルト ☆右側 ピラミッドソルト
カユンレストランのクッキングスクールでは、使うお塩もただものではありません。バリ島のテジャクラで採れた天然のシーソルトは、海のミネラルたっぷり。塩の結晶が三角に尖ったピラミッドソルトは、見た目にもおしゃれ。
Bubuk lada(ブブッ ラダ) ペッパー
日本のお料理に欠かせない胡椒。
原産地はインドですが、現在はインドネシアでも栽培が行われているスパイスです。
ウブドのジャングルへトレッキングへ出かけると、野生の胡椒の樹を見かけることもあるくらい身近なものなんです。
Bawang goreng(バワン ゴレン)
バワンとは赤玉葱で、作り方はとてもシンプル!!赤玉葱を薄切りにして、油でカラッと揚げます。芳ばしい香りと、サクサクとした歯ごたえが美味しいです。
スープの上にちょこんと乗せたり、ご飯と一緒に食べたりと、日本で言うふりかけのような役割をしています。
Gula merah(グラ メラ)
ココナッツシュガーとも言われています。ココナッツから作られています。サテリリを作る時に必要な砂糖です。インドネシア語で、砂糖はグラ、赤はメラと言います。
Gula(グラ)
砂糖です。バリ島の砂糖もサトウキビから作られています。
先生のお手本を見ながらクッキングクラススタート!
KETUPAT(クトゥパット)
≪材料≫
ココナッツの葉
米
ココナッツの葉に包まれたご飯です!作り方はとてもシンプル!!
ココナッツの葉で作ったカゴにお米を入れて、約1時間たくさん水の入った鍋で茹でて完成です。真ん中を包丁でざくっと切って頂きます。
茹でる前には半分ほどしかお米を入れなかったのに、茹であがったカゴにはふっくらとしたご飯がぎっしり詰まっています。
SAYUR URAB BUMBU CALAS(サユル ウラブ ブンブ チャラス)
≪材料≫
もやし
バヤム(ほうれん草)
インゲン
ココナッツ
塩 少々
バワン・ゴレン 少々
もやし、ほうれん草、インゲンを茹でます。
茹であがったらバリ島らしいスパイスで味付け開始!
ココナッツを、まるでリゾットにかけるチーズのように細かくすりおろします。使うのは、下し金ならぬ下し木です。
さらにバワン・メラで少し油分を足し、塩を少々入れて指で摘まむように混ぜます~!
手順はこれだけ、お手軽サラダの完成です。
ユーコングのつまみぐい
もやしの歯ごたえ、野菜の旨味が出て美味しいです。
バリ風サラダと言う感じです。
BALINESE SATE LILIT(バリニーズサテリリ)(魚のつくね)
≪材料≫
マグロ 一切れ
ブンブバリソーズ
塩 少々
ココナッツシュガー 少々
サテ(串焼き)と言えばインドネシア料理の中でも最もポピュラーな食べ物。バリ料理のサテはちょっと違います。
インドネシアで有名なチョベと呼ばれる石臼を使用して砕きます!砕く=ミキサーと便利な世の中ですが、石臼を使うと更に美味しいくなるんです~!
石臼の中にブンブバリニーズソース、マグロ、塩、ココナッツシュガーを入れて砕きます。その後、椰子の葉で出来た櫛に石臼で細かくした具材を巻いて釜戸で焼きます。
先生のお手本を見ながら頑張るユーコング!
ユーコングのつまみぐい
サテリリは、バリ島に来て何度か食べた事があります。
毎回魚の骨が入っていたり、辛かったりで正直美味しいとは思いませんでした。でも今回食べたサテリリは、辛くもなく、味もしっかりしていて何本でもいける感じです!!
AYAM PANGGANG BUMBU BALI(アヤム パンガン ブンブバリ)
≪材料≫
鶏肉 スライス
バナナの葉
ココナッツオイル 少々
コショウ 少々
ブンブバリソース
適度な大きさに切ったt鶏肉にココナッツオイル、塩、コショウを少々入れて混ぜた後、ブンブバリソースを入れます。バリ島らしい~南国のバナナの葉に包みます。
その後、網に挟んで釜戸で15分焼きます。
ムナコのつまみぐい
バナナの葉に包んで釜戸の上で蒸す、という調理法がいかにもバリ島らしい一品ですよね~。焼きあがった鶏肉は、油気がなくてかなり硬かったです。
日本で応用するときはバナナの葉をアルミホイルかクッキングペーパー、火を通す時はフライパンかオーブンを使うと近いものが出来るのかな?と思いました。
バリニーズ料理の完全再現を目指すならそのままで、食べやすくするなら多少日本酒を加えると、お肉が柔らかく仕上がりそうです。
BALINESSE SOUP(バリニーズスープ)
≪材料≫
ブンブバリソース
レモングラス 一切れ
ココナッツオイル 少々
塩・コショウ 親指でつまむ程度
ネギ
セロリ
お湯の中にブンブバリソースを入れて、かき混ぜます。その後レモングラス、ココナッツオイル、塩・コショウを少々入れて火にかけます。
ネギは小さく斜め切り、セロリは細切りにして、器によそった後で加えます。
ユーコングのつまみぐい
バリ料理とインドネシア料理は厳密には違うものですが、今回のスープはインドネシアのスープに近い気がしました。
食事
こちらが、今回の実習で作ったお料理の全メニューです。
お腹も空いた所で、ガゼボ席に座って頂きます~!!
日本の座敷席のように広々としたガゼボ席はとってもいい気持ち♪
ガーデンの緑を楽しみながら、美味しくいただきました。
こちらは、取り皿をもらったときに「可愛いー!」と思ってしまった漆のお皿!!
葉っぱの形が彫刻されていて、日本円にすると1つ約2万円で売っているようです・・・日本の漆塗りと良い勝負ですね。詳しくはスタッフにお問い合わせください!
カユンレストランのオリジナル商品
カユンレストランの店内には、漆器などのオリジナル商品もたくさん置かれていました。
クッキングスクールで使った調味料もここで手に入るかも!?と興味津々のユーコングとムナコ。
まず始めに目に留まったのは塩です。授業で使ったテジャクラのスノーソルトやピラミッドソルトの他にも、色々な種類の塩が売られていました。バリ島の塩は、ミネラル豊富で健康にも良い!お土産にも人気があります。
昔ながらの塩作りで有名なクサンバ村の塩、そのまま食べても美味しいと評判です!
甘みがあると言われているアメッドの塩も置いてあります。
こちらの塩はカユンレストランのお料理にも使用されています。
他にも、ナチュラルフードやマクロビオティックに関心のある人なら、飛びついてしまいそうな食材がいっぱい。
日本で言う玄米のようなオーガニックな赤米(レッドライス)に、料理にもお茶にも使えるスターアニス。バリ島で採れるレモングラスやシナモン。フルーツティーにも使えます。
カユン印のナチュラルフードは本当にバリエーション豊富で、スパイスの他にも朝鮮人参コーヒー、チャイティー、血圧を下げる効果のあるハーバルティー、バリ島北部シンガラジャのハチミツなどが揃います。
カラフルなかわいいカゴと組み合わせることも出来るので、おみやげにしても素敵ですね♪
また、ユーコングの興味をひいたのがこちらの万能ナチュラルソープSABUN SORE POMPIA(石鹸)。日本ではあまり知名度がないのですが、このサブンソレは効果がたくさんあるそうです!
・お肌がつるつるになる
・お顔の油・シミ・ニキビを予防
・虫よけ効果
・かかとのひび割れ防止
・体臭防止
・かゆみ防止
その他・・・ナチュラルソープ・クレレックは洋服を洗う時にも使用出来ます。色落ちしないのが特徴です。バリ島の石鹸と言えばマサコ石鹸しか思い浮かばないユーコングでしたが、色々な石鹸があるんですね!
ナチュラルな暮らしを提案するカユングループは、お掃除用品まで取り扱っています。
最近は日本でも、化学薬品を使わず、酵素の力を利用した汚れ落としなどが注目されていますよね。
カユングループオリジナルオイルは、一見ボディトリートメント用に見えるほどおしゃれですが、実はお掃除用。
木製テーブルなど、ウッドを使ったファニチャーのためのクリーナーと艶出しオイルでした。
人と木・自然の関わりを大切にするコンセプトが、こんなところにも表れているんですね。
あっという間のクッキングスクールでしたが、とてもいい体験になりました。本日はありがとうございました!
取材を終えて・・・
ユーコングの感想
ウブドだから出来るクッキング教室だと思います。バリ島を感じる建物や屋根、バリ島に住んで1年が過ぎましたが、ウブドが更に好きになりました!!
バリ島の自宅でたまに作る料理と言えば・・ナシゴレン(焼き飯)、ミーゴレン(焼きそば)、カンクン(空芯菜炒め)とインドネシア料理ばかりなので、バリ料理はとても新鮮に感じました。どれも食材は日本にある物で作れそうです!!
ゆーこんぐは4ヶ月ぶりに包丁を握って指がガクガク震えました(笑)花嫁修業はまだまだ先が長そうです。
釜戸で料理を作るのも初体験で、足手まといにならないかと心配していました。
講師の先生やスタッフも親切で、英語やインドネシア語が分からなくても先生のお手本を見ながら作れるのが特徴です。お料理で使う食材や、調味料を日本語でも片言で教えてくれるのでメモを取る時間もたっぷりあります。
塩・コショウなど味を付ける際、日本のように大さじ一杯、小さじ一杯のようにしっかりと決まっていないのですが、これが異文化と言う感じがして面白いですよね。
私が食べるバリ料理は毎回激辛で美味しいと思いませんでした。
今回のお料理教室でも唐辛子を結構使っていたので料理の味を心配していました。でも、食べてビックリ!全然辛ない~!味もしっかりしている!辛い物が苦手な人にも安心して頂けます。日本人のお口にも合う料理だと思います。
化学調味料が良くお料理に使われるインドネシアですが、こちらのクッキングクラスは、化学調味料を使用せず野菜と肉のバランスが取れたヘルシー料理となっています。お料理好き、バリ島の文化を体験してみたい~!そんな人にぴったりのクッキングクラスだと思います。
オープンエアで草木もたくさん生い茂っているので蚊や虫がいます。ユーコングも蚊に刺されました。気になる方は虫除け対策も忘れないで下さい。
ムナコの感想
料理教室というものに初めて参加しました。日本に住んでいた頃は、六本木なんかの近くにある総ガラス張り、ピカピカのアイランドキッチンを備えたクッキングスクールにちょっぴり憧れを抱いていましたが、今回体験したウブドのクラスはそんな世界とは真逆のザ・プリミティブ!
使う調味料は全て採れたての新鮮スパイス、火力は釜戸に頼るのみ。自然のエネルギーをそっくり貰っちゃうバリ島クッキングは、調理行為自体にリフレッシュ効果があるんじゃないかと思います。イブ・コマンのレシピに従って作ったお料理は、お世辞ではなくとても美味しくいただけました。彼女が厨房で腕を振るっているなら、カユンレストランに食事だけしにいってもいいかな・・・と思えるほどです。
伝統コスチュームを着てみる、ガムランを演奏してみるなど、バリ島の文化体験はいろいろありますが、クッキングスクールは習ったことを自分のスキルとして持ち帰れるのがいいですよね。しかも、自宅のキッチンで再現可能!とても実になる文化体験でした。
ただうわべを観光するだけではなくて、なにか一歩踏み入ったことをしてみたい、という方におすすめのクッキングスクールですよ。
※本レポートは体験時の情報に基づき作成しております。 金額、内容、スケジュール等は予告無く変更される可能性がございますのでご了承ください。 また、レポート内容には体験者の主観的な意見・感想が含まれていますが、全ての方にこれを保証するものではありませんので、あくまで参考としてご利用下さい。
ご利用案内 | |
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◆ ご利用料金(1名様) | Rp.400,000 |
◆ 催行会社 | KAYUN RESTAURANT & LOUNGE |
◆ 送迎 | 2名様以上のご予約で、ウブドエリアは無料送迎。 |
◆ お支払 | ご出発日の7日前の事前振込が必要となります。 振込先は日本の銀行口座となり、手数料はお客様のご負担となります。 |
◆ 日本語スタッフ | あり |
◆ 営業時間 | 9:00-22:00(L.O.21:00)クッキングクラスは9:00-17:00のうち2時間 |
◆ 住所 | Jl. Raya Mas 47, Mas-Ubud-Bali-Indonesia 80571 |
◆ TEL | 62 361 2180708 |
◆ WEBサイト | http://resto.kayun-bali.com |
※2013年3月現在(情報は予告なく変更される可能性がございます)