2013年12月5日、ヒロチャン限定の激安パッケージを多数ご用意しているロイヤルバリニーズスパにお邪魔しました。こちらは30室のトリートメントルームを容すジンバラン最大級のスパです。2011年のオープン当時から、豪勢な施設にもかかわらず予想外の低価格を打ち出して注目されました。今回取材するのは、激安パッケージの中でもとりわけお得度の高い『ロイヤル・アーユルヴェーディック(3時間)』です。アーユルヴェーダ・トリートメントに欠かせないシロダーラを激安価格で体験してきました!
ロイヤルバリニーズスパへ・・・
当日の朝は、ロイヤルバリニーズのロゴが入った送迎車が迎えに来てくれました。
ドライバーは日本語は話せませんが、簡単な英語が通じます。
清潔でクーラーの効いた車内には、バリらしいスローミュージックが流れていました。高級店以外で車内BGMを流しているお店はほとんどありません。これは期待が高まります!
ロイヤルバリニーズスパは、ヒロチャンオフィスと同じくジンバランエリアにあります。
大型リゾートホテルの集まるヌサドゥア寄りに位置しているので、ここに滞在しているツーリストにとってはお出かけの行き帰りに利用しやすいグッドロケーションです。
ジンバランとヌサドゥアとつなぐバイパスから脇道に入り、少し奥まった住宅街のはずれにスパの看板が見えてきました。
未開発のマングローブ林が裏手にひかえる静かな雰囲気の中、ロイヤルバリニーズの立派な建物が佇んでいます。
シャンデリアの下がったエントランス前には車の入れるロータリーがあり、ちょっとしたホテルのような店構えでした。
ロビーでカウンセリング
送迎車が入り口の前に横付けすると、スタッフが明るく出迎えてくれました。
扉をはいってすぐ、レセプションカウンターと広々したロビーが目に入ります。
ゆったりしたソファセットが間隔をとって配置されているので、グループの方も余裕で使えます。
冷えたミネラルウォーターをいただきながら、カウンセリングを受けます。
取材時のゲストリレーションは分かりやすい英語で説明してくれました。
英語に自信がない、という方もご安心ください。カウンセリングシートはきちんとした日本語で書かれているので、持病やアレルギーについて質問の通りに記入するだけです。
シートにマッサージの強さについてのリクエスト欄があるのはスパ業界では当たり前。
ロイヤルバリニーズのシートには、マッサージされたくない箇所や腰痛の有無を問う欄まであったのが好印象でした。
予約したコースに選択肢がある場合は、このとき希望のメニューを伝えます。
今回体験するロイヤル・アーユルヴェーディックの内容は、実は2013年11月にリニューアルされたばかり。
以前コースの3本柱はアーユルヴェーディックマッサージ、シロダーラ、クリームバスでしたが、リニューアル後はクリームバスの代わりにフェイシャルも選択できるようになりました。
せっかくなので、新規追加のフェイシャルをさっそく試してみます!
本日の体験メニュー ◆ロイヤル・アーユルヴェーディック(3時間)◆
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カウンセリングの後は、セラピストの案内でトリートメントルームに向かいます。
ロイヤルバリニーズスパの建物は1階部分がロビー、2階と3階にトリートメントルームが並んでいました。
2、3階の廊下の突き当りは海に向かってひらけていて、風が吹き抜けます。
まずはこの海側にあるオーシャンビュールームを拝見します♪
オーシャンビュールーム
ロイヤルバリニーズスパには全25室のツインルームがあり、そのうち8室がオーシャンビュールームです。
スパと海のあいだには空地とマングローブ林が広がっています。テタスパのような青一色の典型的オーシャンビューというよりは、もっと野性味のある雰囲気でした。
南部エリアにはまずないジャングルビューを疑似体験できるという点では、かなり貴重なビューポイントかも!?
室内はというと、テーマカラーのパープルで統一されています。
ベッドに敷かれたサロンにもタオルにも紫が使われ、エレガントなイメージです。
ベッドの下にはたっぷりフランジパニの入ったボウルが置かれていました。
バスエリアはベッドルームと一続きです。
2人用のバスタブがあり、両脇にレインシャワーとトイレ。各トリートメントルームにトイレまで備わっているのは嬉しいですね。
掃除用具が置きっぱなしで、やや垢抜けないのはご愛嬌。激安料金ということを考えると、お部屋の広さと設備の充実度に拍手を贈りたくなります。
ツインルーム
オーシャンビューではないツインルームも、眺望以外はまったく同じファシリティが揃っています。
この通常ルーム自体、同じ価格帯の他のスパにあったら「VIPルーム」クラスだろうなあ・・・
窓のない分落ち着いた雰囲気なので、トリートメントに集中したい方にはこちらもおすすめです。
トリプルルーム
トリプルルームは4室。
オープン当初はバリでも珍しい4ベッドルームがあったロイヤルバリニーズですが、現在は一部屋のベッド数は最大3つで営業しています。
3人以上でご来店の場合は別室に分かれての施術となります。
ロイヤルアーユルヴェーディック 体験開始
本日担当していただくのは、オープン当時からロイヤルバリニーズにいるクトゥットさん。
小柄で、明るい笑顔の素敵なセラピストさんです。
セラピストはキモノと紙パンツをゲストに渡した後いったん退室します。
荷物を置く場所は扉無しの大きなクローゼット。容量は申し分ないですが、ハンガーを掛ける位置が高くてちょっと大変でした。
ロイヤルバリニーズに鍵のかかるロッカーはないので、貴重品についてはお客様ご自身でお気を付けくださいね。
キモノもテーマカラーのパープルです。
ワンサイズで、156㎝の私が着ても丈が短いので男性にはかなり小さいかもしれません。
バリ・フット・ウォッシュ
トリートメントルームが狭い格安スパだと椅子を置く余裕がなく、ベッドに腰掛けて足を洗うのが一般的です。
それどころか、激安スパではフットバスそのものを省略しているところも珍しくありません。
ロイヤルバリニーズの場合は部屋面積が広いので、専用スペースがしっかり確保されていました。
バリらしいスチール細工の大きなたらいをフットボウルとして使います。
バリ・フット・ウォッシュはバスソルトとお湯だけで洗い上げるシンプルな内容ですが、それでもフットバスがあるかないかでスパの満足度は大きく違ってくると思います。
タオルで拭いてサンダルを履かせるところまで丁寧にしていただき、リラックスしてトリートメントに入る準備が調いました。
アーユルヴェーディック・マッサージ
キモノを脱いでトリートメントベッドに横になり、アーユルヴェーディック・マッサージのスタートです。
クトゥットさんが身振りをまじえながら「ウツブセ」というのに従います。
お部屋そのものが広いので見た目ではあまり感じませんが、寝そべってみるとベッドがやはり大きい!日本人御用達の高級店フランジパニにも負けていません。
ベッドの狭いスパでは、からだに掛けたサロンに上にセラピストがオイルの容器を置いたりして邪魔に思うことがありますが、このくらいベッド幅があると窮屈にする必要はありません。
クトゥットさんの力加減は強すぎず弱すぎず、絶妙に全身を揉み解してくれました。片言で力の強さを確認もしてくれます。
手技のひとつひとつをしっかりとやってくれる施術が好印象でした。
フェイシャル
首やデコルテをマッサージしたあと、行程はフェイシャルへと移ります。
ロイヤルバリニーズのフェイシャルはマルタ・ティラール社の『BIOKOS ビオコス』。多くのバリスパで使われている定番ラインです。
まずはクレンジングクリームでメイクオフします。軽いクレンジングなので、お化粧は薄めでいくのがおすすめです。
その次はピーリングクリームをつけてクルクルとマッサージ。スクラブのつぶつぶ感はほとんどなく、なめらかな肌触りでした。
マッサージクリームをつけて顔全体の筋肉を指でほぐした後、刷毛でマスクを塗ります。
クレンジングもマスクも、ひと手間ひと手間スポンジで丁寧に拭き取ります。安いスパはフェイシャルにゴワゴワのスポンジを使っているところもありますが、今回はきめ細かくて気持ちよかったです。
最後にモイスチャーローションをつけてフェイシャルは終了です。
シロダーラ
フェイシャルの次は、トリートメントベッドであおむけになったままシロダーラを始めます。
セラピストが1リットルの熱したココナッツオイルを持って来て、シロダーラポットにセット。少しずつオイルを出しながら、温度の加減を尋ねてくれます。最初のオイルは我慢しながら入るお風呂くらいの温度だったので、「熱いです」と言って冷ましてもらいました。
前回シロダーラを体験したアディスパで確信したことですが、オイルは自分の体温に限りなく近い温度が気持ちいい!
ロイヤルバリニーズのシロダーラはヘッドマッサージとの組み合わせなどはなく、30分間ただオイルを垂らすシンプルな施術ですが、ついつい意識が朦朧として眠ってしまいました。
しかも、口をポカーンと開けた証拠写真が残るくらい深く脱力しています笑
シロダーラは「修行のいらない瞑想体験」とも呼ばれていて、要するに自我を無くしてぼんやりするのがこの施術の目的のようなものです。
そのためには、額にオイルが滴っていることを忘れるくらい自分に馴染む温度が良いようです。
アーユルヴェーダのシンボル的トリートメントとして人気の高いシロダーラですが、実は私のまわりでは「シロダーラは苦手」「どこが気持ちいいのか分からない」という体験者が多いんです。
それって、バリスパでシロダーラを受けるとたいていの場合熱々のオイルを垂らされることが原因なんじゃ?
いつまでも「熱い・・・熱い・・・」とオイルを意識していては、煩悩を捨てるどころではありません。
シロダーラを受ける時は、ちょっとでも熱いと感じたら遠慮なくセラピストに注文をつけて、納得できる人肌温度に調節してもらうことをおすすめします。
その日の気候や、施術を受ける人の体調にも左右されるそうなので一概には言えませんが、ぜひ目安にしてみてくださいね。
ハーブ・バリ・バス
ロイヤル・アーユルヴェーディックに含まれるお風呂はバリ伝統のハーブを使った薬湯です。
バスタブにお湯を溜めてバリのハーブ『レンバ』を投入すると、エキスが出てお湯が赤く染まります。
さらに花びらも散らして、見た目も美しく。
ちなみにセラピストは、フェイシャルでマスクを乾かしている待ち時間にこのお湯を用意しています。
ロイヤルバリニーズのバスルームには通常、ボディソープのディスペンサーだけが備えつけられています。シロダーラの後はセラピストがシャンプーとコンディショナーを出してくれるので、自分で髪を洗います。この日使用したお部屋は、レインシャワーのお湯の出が若干悪いように感じました。
フェイシャルでなくクリームバスを選択した場合は、別室のサロンで洗髪からヘアケアまでやってもらえます。
セラピストに被せてもらったシャワーキャップを取らずに入浴しましょう。
トリートメント終了
全てのコースを終えたら、自分の服に着替えてロビーに降りていきます。
トリートメントルームにドライヤーはありません。髪を乾かしたい方はサロンにあるドライヤーを借りられるので、スタッフに声をかけてみましょう。
アフタードリンクにはジンジャーティーをいただきました。
甘い味のついた、バリスパでお馴染みの味です。
このとき対応してくれたプジャさんは、ロイヤルバリニーズの日本語スタッフ。前はホテルスパに勤めていただけあり、達者な日本語で接客してくれます。
スパ到着時に彼女がいた場合は、日本語でカウンセリングが受けられますよ。
ドアの前まできた送迎車へ案内してもらい、ロイヤルバリニーズスパを後にします。本日はありがとうございました!
取材を終えて・・・
ロイヤルバリニーズスパは2011年のオープン当時、「ジンバランにもマンモススパが出来た!しかも安い!」とヒロチャンオフィスで随分話題になったスパでした。前回の写真レポではヒロチャンのボスファミリーがさっそく体験に出かけ、4人部屋のシロダーラやオーシャンビュールームを満喫しています。
しかしその後しばらくして、安すぎる料金が祟ってクオリティが落ちている、なんて噂も聞くようになりました。たとえば、人手不足でお掃除が行き届いていないとか・・・
2年ぶりとなった今回の取材は、そんなロイヤルバリニーズの現状ってどうなの!?という調査も兼ねていました。
結論から言うと、覚悟していたような問題点は何もなかったので拍子抜けしてしまいました。バリの格安スパ特有の“ゆるさ”はあるものの、接客も清潔度も平均レベルで、クレームにしなければならないような不満は特に感じませんでした。
お値段重視派の心をくすぐる、値段の割に満足できるパッケージを提供しているスパはバリに沢山あります。その中でロイヤルバリニーズが他の追随を許さないのは部屋の大きさと設備、ベッドのゆったり感です。このお値段でバスタブとトイレ完備のお部屋に、幅広のトリートメントベッド、フットバス用のチェアまで備えているスパはなかなかないでしょう。リクエスト無料のオーシャンビュールームもポイントが高いです。
もちろん、どこもかしこも完璧なスパをお望みなら他のハイクラス店を選んだほうが間違いありません。
とにかく安い値段でなるべく良い思いが出来る、なんちゃってリッチなスパをお探しの方はぜひどうぞ。
※体験内容・価格は予告なく変更される場合があります。また、本レポートには取材者の主観的な意見が含まれていますが、全ての方にこれを保障するものではありません。あくまで参考としてご利用くださいませ。