2013年11月19日、今回の取材は日本人サロンオーナーのプロデュースで誕生したジンバランのニューフェイス、アジュナスパに潜入です。こちらのお店は今年の7月に『アジュナ ヴィラ&スパ』としてオープンし、長時間のヴィラ滞在を含むトリートメントパッケージはもちろん、ヴィラに宿泊しながら学べるユニークなスパスクールも開講しています。本日体験するのはヒロチャングループのために特別に作っていただいたパッケージ『ヒロチャン・エクスプレス・レメディ』。取材当日まで内容はシークレットという、出来立てほやほやのメニューに期待を膨らませて行ってきました!
アジュナスパへ・・・
取材の朝は、ムナコとクマッチが地図を片手に出発。
アジュナスパはヒロチャンオフィスと同じくジンバランにあり、フォーシーズンズやインターコンチネンタルといったリゾートホテルの集まるエリアに位置しています。
「バイパスから小さな道路に入ってください」と教えられた通りに進むと、中はトロピカルツリーの茂る住宅街。周囲は途端に隠れ家めいてきました。
普通の観光ではまず入り込まない小路の奥に、白い壁に囲まれたアジュナヴィラがあります。
外観は完全にプライベートヴィラで、言われなければここがスパだとは気づかないでしょう。
バリ式の細長い扉をくぐって中に入ります。
茅葺屋根の建物が2棟、ひとつが受付やキッチンのある母屋で、もうひとつが離れです。
母屋の前にはプールがあり、涼しげなガゼボも建っています。
ガゼボでウェルカムハーブティー
アジュナスパに到着したゲストはまず、プールサイドに建つガゼボでもてなされます。
ウェルカムドリンクはとろりと濃厚なジンジャーティー。ちなみにティーカップとソーサーはアジュナのオリジナルです。
コカ・コーラ信者のクマッチが「これは美味いなあ」と飲み干すほど良いお味でした。
カウンセリング
アジュナスパでは、トリートメントの前にカウンセリングを行います。ここでようやく、オリジナルパッケージの全貌が明らかになりました。
あちこち動き回りたい日本人旅行者のため、短時間で確実に美容効果を感じられるプログラムを、と選んでいただいたスペシャルメニューです。
本日の体験メニュー ◆ヒロチャン・エクスプレス・レメディ◆2時間15分
|
パッケージに含まれるハーブコンプレマッサージは、オイルトリートメントとハーブボール・セラピーを組み合せたメニューです。
各ゲストの悩みや体質に合わせたハーブボールを作るため、ずらりと並んだドライハーブから好きなものを選びます。
取材日に用意されていたハーブはざっと11種類。
シナモンやウコンなど馴染みの深いものから、見たこともないハーブまでバラエティに富んでいました。
アジュナのスタッフはみんな日本語が堪能なので、それぞれの効能を上手に解説してくれます。
「香りなどが気に入ったものを3種類選んでください」と言われましたが、迷いに迷って結局4種類になってしまいました。
どれにしていいか分からない!という時は、「肩こりがひどい」など具体的な症状を伝えて、セラピストと相談することもできます。
トリートメントルーム
カウンセリングを終えると、トリートメントルームに移動します。
3ベッドルームヴィラであるアジュナは、すべての客室にスパ用トリートメントルームが併設されているユニークな造りです。
今回使わせていただいたのは、3つのうち最もプライベート感のある平屋建ての離れでした。
扉を開けると、まず目に入るのはロマンチックな天蓋付きベッド。
宿泊用にも使われるベッドルームで、エアコン、TV完備の快適なお部屋です。
お子様同伴の場合、ここでお昼寝させておいても大丈夫。手の空いたセラピストがシッターとして付き添うこともできます。
保護者の方のご判断の上、ご希望の際は予約時にお知らせください。
(スパ側は万一の場合の責任は負いかねるので、海外旅行保険の事前加入をおすすめします)
ベッドルームからもうひとつ奥のドアを開けると、そこがトリートメントルームです。
アジアンムードの照明がお部屋をやわらかく照らし、ほの暗く落ち着ける雰囲気でした。
ベッドの下にはスパイスのはいったボウル。ハーブの効果を重視しているアジュナらしいフラワーボウルですね。
ベッドもドレッサーもシンプルながら艶っぽいラインに高級感があり、お部屋の白い空間を引き締めていました。
アジュナのトリートメントルームはツインタイプなので、3名様以上でご利用の場合、3人目からはお部屋が別々になります。
ヒロチャン・エクスプレス・レメディ 体験開始
本日の担当は、セラピスト歴10年のアリットさんです。
アジュナの前には、やはり日本人経営のスパで働いていた経験があり、日常会話は完璧。
バリで様々なスパを体験したアジュナの女性オーナーが、「うちのアリットほど上手なセラピストには会ったことがないんです」という自慢のスタッフです。
まずはトリートメントルームで支度します。
アリットさんが「こちらが紙のパンツと巻きスカートです」と着替えを渡してくれました。
最初身に着けるのはただの一枚布のサロンではなく、からだに巻き付けて紐を結ぶタイプの着やすいワンピースでした。
荷物と脱いだ服は用意されてたバスケットに入れ、サンダルを履いて一度ヴィラの外に出ます。
フットソーク
プールサイドの椅子に腰かけてフットソークを始めます。
シルバーのボウルの中にはライムの輪切りとフランジパニの花が入っていました。
ソープやブラシは使わず、手で丁寧にマッサージをしながら足をきれいにしてもらいます。
タオルで拭くときの仕草もとても丁寧で、お姫様気分になれますよ。
ハーブコンプレマッサージ
トリートメントルームに戻ったらベッドにうつ伏せになり、いよいよマッサージのスタートです。
ジャスミンオイルがオリジナルのかわいいポットにスタンバイされました。
まずはノンオイルでサロンの上から指圧し、からだを温めてからオイルマッサージです。
バリニーズマッサージには最初の方の手順に、足裏から太もも、おしりを歩くように指で往復するムーブメントがあります。
アリットさんのテクニックは指一本の圧力にも沈み込んでくるような安定感があって、さっそく「あ!ほぐれてる!」という気持ちよさを感じました。
肩甲骨や鎖骨などは、多くのスパ取材で触られるとくすぐったくて力が入ってしまうポイントなのですが、この時はそんなことも忘れてリラックスできました。
「マッサージの力加減はいかがでしょうか」と聞かれたのに対して大丈夫ですと答えると、「もし痛かったら遠慮せずにおっしゃってください」という優しい声掛け。まるで日本人のセラピストに接客されてるみたいです。
オイルマッサージがひと段落したところで、お湯で蒸し上げたハーブボールをアルさんが運んできました。
最初のカウンセリングで選んだドライハーブをコットンで包んだ、ゲストひとりひとりに合うオーダーメイドの癒しアイテムです。
ムナコの場合は、いつもデスクワークなので、肩こり解消のためレモングラス。この間本格的にアラサーに突入した記念に、老化防止作用のあるシナモン。からだの湿疹をどうにかしたいので、肌荒れ改善効果のあるベチパと抗炎症作用のあるスオの樹液を使ってもらっています。
ハーブボールを使ったマッサージはうつぶせ状態で首から始まり、背中、腰、足へと降りていきます。
蒸し器から出したばかりのハーブボールはかなり熱いです。
使う前には必ず具合を聞かれるので、我慢せずに気持ちいいと感じる温度になるまで冷ましてもらいましょう。
バリスパであたためたアイテムを使うトリートメントにホットストーンマッサージやバンブーマッサージがありますが、コットンで植物をくるんだハーブボールは当然ながらずっと感触が柔らかく、安心して施術を受けられました。
フェイシャル
マッサージのあとはフェイシャルです。
アジュナスパではバリ島で唯一、フランス製の高機能コスメ COLLIN コランを使ったトリートメントが受けられます。
世界で初めて海洋コラーゲンを配合したスキンケアラインで、市販では手に入らないプロユース製品。日本では有名女優が愛用していたり、ラグジュアリーホテルのスパでも採用されているコスメなのだとか。
きめ細かい日本人の肌を傷つけず、ダイレクトに効果を実感できるフェイシャルと提供したいというオーナーのこだわりで使用されています。
トリートメントベッドであおむけになったまま、髪をタオルでまとめてフェイシャルのスタートです。
まずはミルククレンジングでお化粧を落とした後、化粧水でお肌を整えます。この化粧水ひとつにしても、なんとも言えないいい香りで夢心地になってしまいました。
続いて、刷毛でゴマージュを塗り、クリームに含まれる酵素がタンパク質の汚れを分解してくれるのを待つ間、デコルテや首のマッサージをします。
時間を置いてからお湯を含ませたスポンジで拭き取りますが、このゴマージュに含まれているスクラブ材は完全な球形をしていて、お肌に負担をかけずに汚れを取り去ってくれるのだそうです。
リフトアップ成分の入ったクリームをつけてフェイスマッサージ。この工程だけで15分ほどの時間をかけ、念入りに行います。
指先を使って細かく繊細に顔の筋肉を揺さぶられて、ほっぺがふわふわになりそうでした。
フェイシャルのハイライトはフルーツ・モデレージパックです。
このパックだけはCOLLIN製品ではなく、さっぱり感を重視してオーナーおすすめのプロダクトを使っています。
リンゴとヨーグルトの成分が入っているパックを刷毛でたっぷりとつけ、瞼の上まで覆います。
感触はゆるいゼリーのようでいた。ひんやりとしているので日焼け肌の鎮静にも効果があり、潤いを与えます。
マスクが乾くのを待つ間、ふたたびハーブボールを取り出してマッサージ。
ヒロチャン・エクスプレス・レメディは施術中にゲストを放置する時間を作らず、短い時間の中で効果的なトリートメントが出来るよう工夫されているため、セラピストはずっと休むことなく施術を続けています。
手足のマッサージ、お腹のマッサージが済む頃には、パックがすっかり乾燥しました。 ゴムのお面のようになったモデレージパックをぺろりとはがして、化粧水で整え、クリームで栄養を与えて完了です。
バスルームでシャワー
すべて終わった後、トリートメントルームの隣にあるバスルームでシャワーを浴びます。
オーナーのこだわりで、とにかく使いやすさ重視で設備の整えられた水回り。お湯は十分な水圧ですぐ出ますし、バリにはなかなかない、微妙な温度調節ができるのもポイント。
バスタブは床に埋め込まれているので入りやすく、滑りにくい素材でした。
備え付けられているのはアジュナの系列店「PUAMANA プアマナ」オリジナルのボディソープ、シャンプー、コンディショナー。敏感肌の人も安心して使える優しい製品です。
ロージュース
シャワーの後は自分の服に着替えて、ガゼボでロージュースをいただきます。
食物を生のままで、豊かな栄養素や酵素とともにいただく「ローフード」は、ハリウッドセレブもダイエットに取り入れたりと、美容に関心の高い人が注目しているスタイル。
その考え方に基づき、からだの内側からキレイになれるようにとフレッシュな果物を使ったジュースでパッケージをしめくくります。
ゲストに合わせた材料で作ってもらえるので、どんなジュースが出てくるかお楽しみに。
この日作っていただいたのはスイカとパパイヤ、レモンをミックスしたジュース。
スイカにはむくみを取る作用があり、パパイヤは脂肪の燃焼を助ける酵素を含みます。
そういえばカウンセリングの時に、「いつもデスクで座りっぱなしなので足がむくんでむくんで・・・」と漏らしました。私にぴったりのチョイスです!
シャワーとロージュースはパッケージの時間にカウントされていないので、寛ぎたい方はゆっくり、早く次に行きたい方は手早く楽しめます。
キレイのための栄養を外側にも内側にもたっぷりもらって、大満足のスパ体験でした。
本日はありがとうございました!
取材を終えて・・・
「おすすめのプライベートサロンがあるんだけどね・・・」と女友達に紹介し、レベルの高さに驚く顔を見てみたくなる、そんなスパでした。
日本でもサロンを展開するオーナーが手掛けたスパということで、期待を持って出かけた今回の取材。
プライベートヴィラタイプのお店の中には、日本人ゲストに心地よく過ごしてもらうための工夫が溢れています。
着心地のいいスパウェア、機能的なファシリティ、高機能プロダクト、そして日本クオリティの接客が揃い、まるで日本のエステに来たみたいでした。
日本語ゲストリレーションはいません。なぜなら、アジュナではどのスタッフに声をかけてもペラペラの日本語会話が通じるから。バリ島のスパで、これはけっこうスゴイことです。
今回体験したヒロチャン・エクスプレス・レメディは、女子力をアップする美容メソッドを2時間15分という短時間にぎゅっと濃縮。セラピストが本当に休みなく働いていて、最後のほうはボディのお手入れと顔のお手入れをほとんど同時進行でやってもらったようなものです。
並みのスパならこの内容に3時間くらいを使っていそう。バリ島でじっとしている時間がもったいない!という女性トラベラーにおすすめの、コンパクトかつハイパフォーマンスなパッケージです。
リラクゼーションだけでなく確実に美容効果のあるトリートメントを受けたい、現地の高級スパを一通り体験したけどイマイチ、そんな方はぜひアジュナスパをチェックしてみてくださいね。
※体験内容・価格は予告なく変更される場合があります。また、本レポートには取材者の主観的な意見が含まれていますが、全ての方にこれを保障するものではありません。あくまで参考としてご利用くださいませ。